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こんにちは♪
福岡市の東部、香椎エリアに鎮座する由緒ある神社――
それが今回ご紹介する「香椎宮(かしいぐう)」です。
地元では「香椎さま」として親しまれてきたこの神社は、日本書紀にも記される古社。
神功皇后や仲哀天皇ゆかりの歴史と伝説が息づく、静かな森の中の神域です。
今回は、香椎宮の知られざる歴史から、訪れるべき見どころ、そして現地で感じた空気までたっぷりとご案内します。
◆香椎宮とは?|神話と歴史が交差する聖地
香椎宮の創建は、なんと**西暦200年(仲哀天皇9年)**にまでさかのぼります。
古代日本の女傑として知られる神功皇后が、戦死した夫・第14代仲哀天皇の御霊を慰めるために建てた祠が始まりとされています。
その後、724年には神功皇后自身の神霊も祀られ、この二柱の神を併せて祀る宮は、やがて「香椎廟(かしいびょう)」と呼ばれるようになりました。
「香椎」の名は「香しい椎の木」から来ているとも言われ、この地には古代から神聖な霊地としての信仰が根づいていたことがうかがえます。
◆社殿の歴史と格式
現在の本殿は、江戸後期の1801年(享和元年)に第10代福岡藩主・黒田斉清によって再建されたもの。
神社建築の中でも独自の様式である「香椎造(かしいづくり)」と呼ばれる様式を今に伝えており、全国でも極めて珍しい構造です。
また、明治維新後には官幣大社に列せられ、国家的にも重要な神社として知られるようになりました。
現在でも、九州随一の古社として、多くの参拝者が訪れています。
◆楼門と鉄道が物語る近代の香椎宮
香椎宮の風景に彩りを加えるのが、境内に建つ壮麗な楼門(ろうもん)。
この楼門は、明治36年(1903年)に建立されたもので、木造二層の堂々たる姿が参拝者を出迎えます。
さらにその翌年、明治37年(1904年)には博多湾鉄道(現・JR香椎線)が開通し、香椎宮はより多くの人が訪れることのできるアクセス良好な場所へと変わりました。
かつての静かな神域が、近代交通と共存しながら“開かれた聖地”となっていく歴史の移り変わりも、香椎宮の魅力のひとつです。
◆香椎宮でのおすすめの過ごし方
① 本殿参拝と香椎造を観察
本殿は奥まった静かな場所にあり、香椎造の屋根と木組みが見どころ。
凛とした空気の中で、自然と背筋が伸びる思いがします。
② 楼門と参道の撮影スポット
明治の楼門は絵になる風景。
早朝の柔らかな光や、夕暮れ時の神秘的な空気の中での撮影が特におすすめ!
③ 香椎の霊泉「不老水」に立ち寄る
本殿の裏手に湧く「不老水」は、神功皇后が戦に出る前に身を清めたとされる霊泉。
今でも「長寿の水」として親しまれ、参拝者に人気のスポットです。
◆アクセス情報
【所在地】
福岡市東区香椎4丁目16-1
【アクセス】
・JR香椎線「香椎神宮駅」より徒歩約5分
・西鉄貝塚線「香椎宮前駅」より徒歩約10分
・駐車場:あり(無料)
◆香椎宮の四季|季節ごとに異なる魅力
春は桜、初夏は新緑、秋には紅葉、冬には凛とした空気に包まれる――
香椎宮は一年を通じて訪れる価値のある神社です。
特に新年や節分、七五三の季節には家族連れも多く、地域の暮らしに根づいた神社の姿を見ることができます。
◆まとめ:歴史と祈りが共存する神域へ
香椎宮は、古代の神話と近代の歴史が重なり合う、福岡の“記憶の地”。
長い歴史の中で、人々の願いを受け止め続けてきたこの神社には、ただ静かなだけではない、時の重みと、人々の祈りの温かさが宿っています。
ぜひ一度、日常の喧騒を離れて、この特別な神域を歩いてみてはいかがでしょうか?